『戦闘メカ ザブングル』に登場する中で相当な旧式機とされる、ウォーカーマシン・オットリッチタイプです。
その割には劇中でサーフボードに乗りながら戦いを仕掛けたり多数登場したりと活躍して、更にはキャラクタープラモデル史上でも屈指とされる大胆で勇壮な箱絵に印象深い人は多いのではないでしょうか。
しかしキットを組んでみると劇中の軽やかな運動力とは縁遠い太い脚と、明らかに役立たない後ろ向きの砲塔に頭を悩ませてしまいます。
これらを解決して、旧式と言えど主人公達と五分に戦える格好良いオットリッチタイプをと願い、製作したのが本作の重火力仕様です。
キットはオットリッチタイプの設定画と比較して明らかに両脚が太く感じられます。
また下腹部に突き出した6基のロケットノズルには激しい違和感を感じるので、これらを劇中の印象に寄せて改修しました。
両脚は股関節にボールジョイントを埋め込んで自由度を確保し、各部品を接合面でスライスして適切な幅に直しました。
これによりキットのシリンダーは使えなくなったので、廃用部品箱から1/35戦車のダンパーを流用して取り付けました。
ロケットノズルの基部は大きく開口して他社製品のノズルを加工して差し込み、適度な感じの突出具合としました。
後ろ向きの砲塔は接近戦では使用不能なのに、不思議なほど劇中では近接戦闘を仕掛けています。
なんとか前を向く武装が欲しいと探していたらガンプラのカスタムキットにミサイルポッドを見つけました。
これを1/35戦車の駆動部品と組み合わせてミサイル投射機に仕立てて荷台へ載せる事にしました。
元の砲塔は塔部を逆さまにして補機収納部として荷台下部へ、砲身は車体の前面に地中レーダーの探査針として再利用しました。
製作にあたってキットの部品は可能な限り利用を心掛けたので、最終的に使わなかった目立つ部品はマフラー4本とノズル6個くらいでした。
逆に流用する部品は全て廃用部品箱から拾い上げ、新品を使うのは意識して避けました。
中には30年以上も経って出番が来た部品も有り、無事に活用が出来たのは密かな喜びです。
本作を重火力仕様と名付けた所以のミサイル投射機は、フレーム中央のレーダーと両端のミサイルポッドに基部の駆動部から構成されます。
任意の方向と角度に調整可能で、機体の姿勢に対応して投射角度を柔軟に変更出来ます。
ミサイル投射機はご覧のように斜めに歩いていてもキャビンに干渉する事無く発射体勢が取れます。
レーダーとミサイルポッドの角度も常にシンクロした変更が可能です。
キットでは何故かキャビンの支持アームが伸び切った形なので、劇中同様に曲げた状態へ改修しました。
そして支持アームにはキャビンの荷重を支える油圧シリンダーが必要と考え、真鍮線とプラ材で追加工作して実感を高めました。
砲塔の有った場所は機体駆動用のエンジンからの排気口としました。
これに合わせてマフラー基部の部品は内側にグリルを彫刻し、エンジンへの吸気口に見立てて向きを逆にして取り付けました。
塗装は下地から基本色までを全てラッカー系塗料を用いてエアブラシで行いました。
エイジング及びウェザリングは主にリアルタッチマーカーで、一部にコピックとエナメルカラーも使用しました。
技法は既に何度か試したブラック&ホワイト塗装法の変則版で、黒鉛色と銀色で下地を作り、基本色を薄く吹いて上乗せしています。
機体とミサイル投射機の質感が大きく違うのは、古い武装を後付けで載せているとの視覚的な演出です。
後ろに量感の有る武装を加えた事で威嚇体勢を取ると非常に大きく見える凄味の有る機体となりました。
2色の塗り分けが鮮やかなダチョウのようにも見えますが、巨大な機体が大地を蹴る様は正に恐竜的だろうと足元に派手なウェザリングを施しました。
ここまでご覧頂きまして真に有難う御座いました。
酒餅には初参加からウォーカーマシンばかりの5連作となりましたが如何でしょうか。
今回もまた酒餅に参加しなければ完成に及ばなかったと言っても過言では有りません。
如何に目標には期限が大事かを、またしても思い知る事となりました。
改めて主催者様の尽力に感謝を申し上げます。
どうぞ今後とも宜しくお願い申し上げます。